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競歩の話題・歴史など書きました
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もっとも練習時間が確保できるのは学生が一番だろう。
私も学生時代は、時間割を練習に合わせたほどだった。
50kmを目指していたころは、授業前の朝8時にスタートしたり
そのまま夕方2部練したり、学生ならではの練習量を工夫した。

 しかし、競歩に限らず一番のピークを迎えるのは大体30歳前後。
社会人になってから競技を続けていく上で
競技者として採用してくれる企業は稀である。

 今回は競歩に限定せず、そのあたりを書いてみたい

一つの例として、100mと10000mの日本ランキングを観てみよう。

 100mの上位100人の内、実業団として入っている選手は1割程度。
9割近くがが大学生、残りは陸協登録の選手である。

 逆に10000mは9割が実業団、残りは学生である。
 
 10000mは駅伝につながるため、さらにテレビ中継もされるため
さらにはマラソンが強いことも重なり企業の投資は
おそらく世界一だろう。

 逆にそれ以外の種目は、世界との差、宣伝性の薄さから
よっぽどの支援意欲のある企業以外は支援はない。

 実際、とある400mハードルの選手が学生時代に
オリンピック、世界陸上、ユニバーシアードにも出場した。
ところが実業団からの誘いはなく、ようやく某スポーツメーカ所属が決まったのは
卒業の1ヶ月前だった。
そのとき「48秒で何の宣伝になるんだ?」と各企業から断られていた。。

 以前ラジオでなぜ日本のスポーツが強くならないのかをテーマに
高校生だか大学生が「子供のスポーツに接する時間が減ってる」と言っていた。
確かにそれもあるかもしれない、しかし彼は学生以降の現状をほとんどしらないのだろう。
卒業してから続けたい意思のある選手が選手として就職できないのが
私は一番の原因と考える。

 では普通に就職して続ければ良いではないかと、素人・社会を知らない学生は考えるかもしれない。
実際は、練習場所の確保、残業、さらには通勤電車での疲労はかなりきつい。
まだ競歩や長距離はどこでも練習できるから良い。
しかし、短距離・フィールドは競技場に行かなければならない。
投擲に至ってはきちんと投げられる場所の確保が必要だ。

 これは陸上競技に限った問題ではない、多くの競技で問題となっている。
JOCや陸連も企業に就職の斡旋を行なっているが、
なかなか採用は厳しい。
運良く採用されたところで、これはとある選手から聞いた話であるが
仕事が2の次になっていることに、職場から嫌がらせを受けているという現実もある。
また最近は普通の社員が必死で仕事してる時期に
スポーツしてることに妬みを持つものの叩きもあって
なかなか厳しいところだ。

 中にはアルバイトで生計を立てながら続ける選手も多い。
競歩でかつて、世界選手権入賞を果たした今村文男選手も
最初は理解のある企業に就職した。
ところがその企業が倒産。工事現場で肉体労働、焼き鳥屋でバイトをしながら
生計を立てていた、という時期も経験している。

 さらには陸上以外でも、例えば女子柔道で五輪2連覇を果たした
谷良子選手も実業団からの誘いはなかったようで
柔道部のない企業に入り、練習場も母校の大学では出入りを禁止され
大学院とした入学した別の大学で練習していたことは
あまり知られていない。


 企業の宣伝ということを先に挙げたが、これは私は大切だと感じている。
選手として続けるのが難しい最中、運良く理解ある企業が
協力してくれている以上、競技力を落とすことは許されない。
実業団の選手はこのプレッシャーはかなり辛いところだろうか。


 私が企業スポーツで一番すばらしい経営者と考える人を挙げれば、
昨年4月に亡くなった、北海道日本ハムファイターズの前オーナー大社義規氏。
大社氏は根っからの野球好きで、野球チームを持ちたくて
1973年日拓ホームフライヤーズを買い取った。
その積極的な姿勢は12球団初の球団公認ファンクラブを創設したり、
千葉県鎌ヶ谷へ当時最高級の練習施設を作った。
また、仕事がないときは地方遠征であろうが試合観戦に訪れ、
会議中であっても球団職員に携帯を持たせ1イニングごとに
報告させていたことは有名である。
1981年のパリーグ制覇ではビール掛けにも登場して
「初めて頭から飲んだよ」と選手とともに優勝を分かち合った。
心から野球を愛した名物オーナーとして知られていた。
http://www.sankei.co.jp/yakyu/2005html/0429_003.htm

 大社氏のようなこころから競技に目を向けて
大々的に支援してくれる経営者が一人でも多いといいのであるが。

 
 さて、批評で終わっては当然発展が無いわけで、
私は欧米のクラブ制度が面白いなと感じている。
これは、スポーツクラブを企業がスポンサーとなって支援する。
サッカーであったり、ツールドフランスのプロ自転車チーム、
陸上ではカールルイスが所属していた「サンタモニカTC」は有名。
そして、スポンサー企業がはコロコロ変わることも特徴である。
プロ自転車チームは複数年契約でスポンサー契約を結び
チームを支援している。毎年スポンサーが変わるチームも
普通に存在している。さらには2社がスポンサーとして
チーム名に名を連ねているのも特徴だ。

 日本のプロ野球チームは企業が「持っている」と表現されるが
クラブチームは「持つ」ではなく「支援」するという体制だ。
この制度が日本でも浸透すれば、様様なスポーツが
強くなっていくと思える。

 

 実はこのブログをはじめるきっかけになったのは
とあるBBSでの話題だった。
マスコミは陸上をもっと取り上げるべきだ、
もっと話題にすべきだ、という書き込みを見たとき
私も確かにそう思ったが、取り上げられるように
あなたも何かしませんか?のようなことを書いてみたら
その後話題が続かなかった・・・・・・。

 
 自分で盛り上げようと考えてる人がいないことに
苛立ちを感じたのだ。幸い私は競歩の歴史等の資料を
多数所持していることもあった。
来年世界陸上が行なわれるのに、関係するサイト
ブログがほとんどないことに
私自身危機感を感じたので、せめて競歩だけは
進んでみよう始めたわけである。

 もっとこういった説明的ブログがあって欲しいものだ。
デカスロンを伝えるサイトは以前に見たことがある。

 ほとんどの人は中長距離はいっしょだと考えているかもしれないが
陸連では中距離と長距離は別ブロックである。
マラソンの支援は言うまでもないが、800m、1500mトラック種目の
支援は厳しいものである。かつて中距離で活躍した女子選手は
将来も期待されながら実業団からの誘いはなく
教員として数年続けた後、競技から離れてしまった。
欧米では中距離はトラックの格闘技として人気が高い。
こういった特色を伝えるサイトがあってもいいと思う。

 
 マスメディアに頼らず自分から動く姿勢こそが
まずは第一歩じゃないだろうか。
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中々難しいですね。
元々陸上競技はマラソンや駅伝を除いてあまり一般に関心が無かったと思います。陸上などは学生の間に頑張るが社会人になると仕事仕事でスポーツはレクレーションくらい,接待や付き合いでゴルフ。草野球などをする程度でした。競歩なんて変人がすることくらいに思っていました。自分がするまでは。以前椎間板ヘルニアで手術をした後、リハビリで速歩をやり始めその後もっとスポーティにやりたくて競歩を独学(平成の始め頃でも競歩の本はそんなになかった)で始めました。周りはジョギングする人ばかりで,子供には笑われ、ジョグの人達には好奇の目で見られました。それでも走っている人は故障時には歩いて(積極的休養とか言ってましたね。)いるのでそれ程変には見られませんでしたが,子供の笑いには参りました。でも流石に時速10km以上になると,「すごい」とびっくりしていましたね。結局のところ今ウオーキングブームですが、これを速歩やスポーツウオーキング、コアストレッチウオーキングなどスポーツ的要素を高めた歩きに結びつけてそれを地域スポーツクラブに広めていく方法がいいんじゃないかと思っています。それで就職事情が良くなるかどうかは分かりませんが、今よりは関心が高まるかも知れませんね。
鈍足 2006/09/17(Sun)10:26: 編集
無題
最近は健康ウォーキングから競歩に入るシニアの選手も増えています。
ランニング選手から入るより、肺活量で勝負しようとしていない分だけ見につくのが早いですね。
どうもランニングから入るとじれったいのか走りの延長程度としか考えてないのか不明ですが
ちょっと難しい面があったりします。

競歩となると「競技」になっていくので
ウォーキングで留めておく人も多いですが
何はともあれこれからです
rawk 2006/09/17(Sun)23:28: 編集
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プロフィール
HN:
rawk
性別:
男性
職業:
IT業
趣味:
競歩
自己紹介:
競技暦11年

国際大会、歴史などさまざまな話題を時には楽しく、時には辛口に週一ペースで書いていく予定です。

内容は私個人の見解を書いています。

日本競歩界の見解ではありません。
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